ネット将棋で勝つ角頭歩の研究

ネット将棋で勝つせだの研究

将棋マイナー戦法の研究です。

【角頭歩戦法】対早石田の対応~石田流本組~

う 前回記事では対早石田に対し、角交換した場合の石田流に対する指し方を研究しました。

対早石田の対応~角交換型石田流~ - ネット将棋で勝つ角頭歩の研究

今回記事では後手早石田から角道を止めて石田流本組に組んできたときの対応についてみていきます。

 【石田流本組への対応】

前回記事図1から、△4四歩(図1)

後手角交換を拒否する△4四歩から石田流本組とする指し方です。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210419202124p:plain

図1

図1から、▲9六歩△9四歩▲6八玉△6二玉▲7八銀△7二銀▲7七玉△7一玉▲8七玉△8二玉(図2)

先手は天守閣美濃に、後手は美濃に組む。途中、▲7八銀で△4五歩は▲2二角成で、▲7七玉で△4五歩は▲8七玉△8八角成▲同玉でいずれも角交換した形は先手が良い。石田流に対しては本組になる前に囲い、攻めの態勢を整えた方が良い。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210419203630p:plain

図2

図2から、▲2六歩△5二金▲2五歩△3四飛▲3八金△1四歩▲4六歩△4二銀▲4七銀△1三角▲1六歩(図3)

後手の△3四飛を見てから▲3八金と上がる。石田流の天敵棒金を見せた手。更に▲4七銀で飛車先を受ければ先手の攻める態勢は整っている。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210419203815p:plain

図3

図3から、△4三銀▲2七金△3三桂▲2六金△8四歩▲3八飛△2四歩▲3六歩△2五歩▲3五金(図4)

先手の棒金▲2七金で△3二飛は▲3六歩△同歩▲同金で先手が良い。▲3八飛に代わって端から攻める手も有力となる。先手囲いが天守閣美濃で組むのが早いため後手の石田流でが十分な陣形になっていない。このタイミングの棒金は後手受けずらくなっている。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210419211452p:plain

図4

図4から、△同角▲同歩△2四飛▲3六飛△2六歩▲2五歩打△同飛▲3四歩△3五歩打▲3三歩成(図5)

金角交換であれば棒金成功となる。逆に繰り出した金が遊ぶようであれば失敗となる。▲3六飛は後の▲2七歩成の飛車取りを事前に避けた手。△3五歩と打たれるが桂を取り、結果飛車ー銀桂交換となり、△3六歩に▲同銀で後手飛車に当たるので先手が良い。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210419204142p:plain

図5

図5から、△3六歩▲同銀△6五飛▲4三と△同金▲6六歩△6四飛▲6五歩△同飛▲6六銀打(図6)

△6五飛に代わって△2四飛であれば▲3五銀で手順に飛車を追いながら銀を繰り出し、△2一飛であれば▲4三と△同金▲3二角打ちある。▲6五歩~▲6六銀打は先手の角を早く活用する手。さすがに歩だけでは飛車をとれず銀を使うようになるため一番早い手がこの方法となる。

あまりゆっくりしていると先手玉が8八の地点に逃げれないため飛車打ちから先手玉が危なくなる。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210419204237p:plain

図6

図6から、△同飛▲同角△6五金打▲5七角△6六銀打▲同角△同金▲6七歩打△6五金▲7七桂(図7)

先手は飛車をとれるが角の頭から金を打たれて角を捕獲される。角を取られるのが嫌であれば▲5七角に代わって▲8八角だが玉が狭くなるので角切りも視野に入れて▲5七角とする。働いていない角と銀の交換なので先手悪くはない。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210419204514p:plain

図7

 図7から、△5四角打▲6五桂△3六角▲6八金打△5四金▲3二飛打△6九角成▲同 金△3一歩打(図8)

△3六角に代わって△6五角であれば▲4一飛打から攻めてよい。コビンを睨んでいるが後手に具体的な攻めはない。先手は美濃を崩さないように金銀を埋めていけば後手の攻めを受け切れる。後手桂を補充しに△5四金と上がるが先手の飛車を下ろして先手の攻めが早い。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210419204657p:plain

図8

図8から、▲同飛成△6五金▲4三角打△7五桂打▲同歩△7六金打▲9八玉△7七銀打▲7九銀打(図9)

先手の▲4三角打で次の▲6一角成と▲6五角の金取りを見ているため後手は攻め続けるしかない。最後△7七銀打は△8八飛打の詰めろだが銀で塞げば後手の攻めは受け切れる。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210419204958p:plain

図9

 図9から、△7八銀成▲同金△7五金▲6一角成△同銀▲同龍△8七銀打▲8九玉△7八銀成▲同銀△4九飛打▲7九桂打(図10)

△7八銀成に▲同銀とすると千日手となるため▲同金とする。これに△7七銀打であれば▲6一角成で良い。8八の地点に金銀が効いているため今度は詰めろにならない。▲6一角成から金銀を剥がしていけば後手玉は寄り形。最後△8七銀打で王手をかけるが下がっておいて何でもない。間違って▲同金~▲同玉とすると△4三角打で一気に先手が悪くなるため注意。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210420205128p:plain

図10

図10は△7一金は▲同龍~▲8三銀打、△7二金打は▲6二金打で後手玉は寄る形。
 

【石田流本組への対応 まとめ】

・石田流に対しては天守閣美濃に囲い、▲4七銀▲3八金型を早めに組む。

・石田流に対しては棒金で対抗する。

・繰り出した金が角と交換できれば棒金成功。

 

石田流に対しては本組みが完成する前に天守閣美濃と棒金の形を作り、速攻で攻めるのが良い。

 

次回からは後手から角交換を行ってくる変化について調べていきたいと思う。

 

おわり。