【角頭歩戦法】△5四角打の対応7～△７五歩から角切り1(急襲)～
【△５四角打の基本図から△７五歩～角切り1】
今回記事では△５四角打～７筋桂頭攻めの基本図から早々に△７五歩を突いて角を切る変化を見ていきます。
基本図から、△７五歩▲６九飛△４九角成▲同銀△７六歩(図1)
今回は△７五歩～△４九角切り～△７六歩と急襲を仕掛けてくる。△４九角成には同銀と取ることは以前の記事で触れたとおり。
図1から、▲６五桂△７二飛▲８三角打△７五飛▲６一角成△同玉▲８三角打△７二金打▲７四金打△８三金▲７五金(図2)
△７二飛で例えば△４二玉などであれば▲４六角打を狙っていく(以前の記事同様)。△７五飛で次の△７七歩成又は△７七金打を受ける手はないため▲８三角打から後手の飛車を取りに行く。
飛車角を取り合った図2は乱戦模様の図。
ここから①△２八角打(急襲)②△５二玉(持久戦)を見ていく。
【図2からの指し手①△２八角打】
図2から、△２八角打▲８四金△同金▲８二飛打△７一金打 ▲８四飛成△１九角成▲８二金打△同金▲同龍△７一金打▲９一龍(図3)
後手の△２八角打はすぐに継続手はなく、受ける必要はない。▲８四金から龍を作る。勿論▲８一飛成とされては後手悪いので受けに持ち駒の金を使わざるを得ない。金を回収し、すぐに▲８二金と打てば後手はやはり取らざるを得ない。お互い端香を取りあい図3となる。
図3から、△５二玉▲７二歩打 △６四角打▲７三香打△２九馬▲７一歩成△４五桂打▲３六金打△７三桂(図4)
後手としてはすぐ攻める手はないため△５二玉として一旦安全地帯に逃げ込む。これ以外(例えば先に△６四角打であれば、▲９二龍から次の▲７四香打を狙い先手優勢となる。
▲７二歩打は当然取れないため△６四角打として龍を狙うが▲７三香打で受けつつ金を狙う。後手桂馬を取ってもやはり継続手がなく、逆に７一の金を剥がしてしまえば後手陣形は崩壊しやすい。
△４五桂打には▲３六金打と受けておけば後手の攻めは続かない。後手持ち駒が香敷かなければ△７三桂と取られる駒を活用していくしかない。
図4から、▲４五金△６五桂▲９二龍△２五桂打▲５八玉△３七桂成▲３八桂打△４七成桂▲同玉△４四香打(図5)
図4からは先手玉に迫る４五の桂を剥がしておく。▲３八桂打で△同成桂は▲６一とで先手の方が早くなる。よって△４七成桂～▲４四香打から金駒をとりにいく。後手は桂香しかなく、金駒を持たなければ寄せるのが難しい。
図5から▲同金△同銀▲６五歩△４五香打▲５八玉△３七角成▲６一と△８二歩打▲６二と(図6)
後手香打から金を剥がしに行ったが▲６五歩まで行くと金と桂香の2枚換え、加えて玉が左に逃げ込めば遊び駒同然の金になるので先手として不満はない。▲６五歩が角に当たるため△３七角成は必須だがここで▲６一とと寄る。当然同玉は▲７二金打で寄るため取れない。
図6から、△４二玉▲６七玉△４九香成▲７六玉△７五歩打▲同玉△７四歩打▲７六玉△３八馬▲６三と(図7)
△４二玉に代わって△６二同玉は▲８一龍で▲７四桂打の詰めろ。よって逃げるがここで▲６七玉と△４七馬に対して早逃げしておく。▲７六玉まで逃げれば▲８七玉～▲８八玉でかなり安全になる。歩を叩いて吊り上げるが後手歩切れの図7は先手玉は寄らず、先手は▲８二龍から寄せに行ける。
先手有利な図7をもって△７五歩～△４九角成～△２八角打の急襲は受けられると結論付けたい。この変化は後手の方が攻めが難しく、龍を作っている先手の方が勝ちやすい展開と思う。
今回記事では図2から△２八角打と攻めあった場合の変化となるため、図2から△５二玉と上がって持久戦に持ち込む指し方を次回は見ていく。
つづく。
