【角頭歩戦法】△5四角打の対応8～△７五歩から角切り2(持久戦)～
【△５四角打～△７五歩～△４九角切から持久戦】
前回記事では△５四角打～７筋桂頭攻めの基本図から早々に△７五歩を突いて角を切る変化で前回記事図2から△２八角打として急襲する変化を見ましたが、後手に持ち駒がなく、攻めが続かないことがわかりました。
今回記事では前回記事図2から△５二玉と持久戦に切り替えていきた場合の指し方を見ていきます。
【前回記事図2からの指し手②△５二玉】
前回記事図2から、△５二玉▲３八玉△４五角打▲８五歩△同 歩▲６八金△８七角打▲５九飛△８九角成(図1)
前回記事では△５二玉に代わって△２八角打だった。後手が玉を逃げれば先手も▲３八玉で打ち込みの無い陣形になる。△４五角打は左辺を狙いつつ、先手が▲２八玉と寄れば△３五歩から玉頭攻めも含めた狙いがある。きれいに囲えない乱戦の局面では玉は２八より３八の方が安定している。▲６八金で△８七角打の隙ができるが、身動きはとれず、▲８八歩打で捕獲できる。
図1から、▲５三桂成△同 銀▲７一飛打△８二金▲７四飛成△６七桂打▲５八飛△７九馬▲８五龍(図2)
後手馬を作った主張があるため先手も飛車打から龍を作る目的で▲５三桂成と仕掛ける。△６七桂打で先手悪そうだが▲５八飛とよけてから▲８五龍で角金両取りをかける。銀は取られるが飛車金はお互い紐付けており、すぐには取れない。
図2から、△８三歩打▲８七龍△５九桂成▲７六龍△５八成桂▲同 金△６九馬▲７四金△７三歩打(図3)
後手の△５九桂成を無視して後手の角、歩を回収し、馬にあてる▲７六龍。飛車は取られるが手順に金が玉に近づき、固くなる。遊び駒の７五の金を活用するため、繰り出して図3に進む。
図3から、▲６七龍△５八馬▲６三金△同 玉▲５八龍△６二玉▲６八龍(途中図)△５四銀打▲６五歩△５二金打▲９八角打(図4)
繰り出した金は取らせる代わりに馬を狙う▲６七龍、これを△７九馬とよければ、▲６三金△同玉▲９六角打で先手が良い。
途中図では後手持ち駒は豊富だが先手は龍が玉頭を狙っており、守りにもきいている。持ち駒の金駒を守りに投入せざるを得ない。守りは固くなるが攻めに使える駒はほとんどなくなてしまう。歩切れなのも痛いところ。
図4は後手からの攻めはなさそうだが先手側も後手の守りを崩すのには苦労しそうな互角な局面。この後は一例として指してを見ていく。
図4から、△５一玉▲６四歩△７二金▲７六角打△４四金打 ▲５六歩△３五歩▲４六桂打△４五銀(図5)
図5から、▲８二歩打△５六銀▲５四歩打△６七歩打▲５八龍△６四銀▲５六龍△７八飛打▲４八銀(図6)
図6から、△６八歩成▲８一歩成△５五金▲５七龍△５六歩打▲８七龍△７九飛成▲５三桂△同 銀▲８二と(図7)
図7から、△６二金▲５三歩成△同 金▲５四歩打△同 金▲同 桂△同 金▲３九金打△６五歩打▲８九龍△７七龍(図8)
図8はお互い互角の局面だが、図4からの進行は参考程度としていただきたい。図8にせよ図4にせよ互角の局面となる。
今回記事でもやはり先手角頭歩不利な局面はなく、△５四角打に対しても互角以上の局面で戦える。
おわり
