【角換わり筋違い角】対腰掛銀～△６三金型～

今回記事では角換わり筋違い角に対して腰掛銀から△６四金型で指してきたときの対応を見ていく。

上記記事図2から、△５二金▲３六銀△６三金▲３五銀△７四歩▲４六歩(図0)

後手△５二金～△６三金で△７四歩に▲同角と取られないようにする狙い。対して先手は▲３六銀～▲３五銀でUFO棒銀を繰り出す。▲３五銀まで来たら▲４六歩と突き、後手の△４四歩～△４五歩を消しておく。

図0からは主に以下の3通りが考えられる。

①△４一玉で持久戦

②△５五銀で角を追い払う

③△７三桂で右桂の活用

それぞれ順に変化を見ていく。

①図0から△４一玉

図0から、△４一玉▲１六歩△３一玉▲５八金左△６五歩▲２四歩△同　歩▲６五歩△５五銀▲７八角(図1)

後手は△４一玉～△３一玉まで潜ってから△６五歩で仕掛ける。先手も▲２四歩を突き捨ててから▲６五歩で手を戻し、△５五銀には▲７八角と引いておけば問題ない。

図1から、△７三桂▲２四銀△同　銀▲同　飛△６五桂▲６八銀△３五銀打▲２三飛成(図2)

△７三桂で攻め合いを見せるが▲２四銀の方が早い。

途中△３五銀打に代えて△８六歩は▲２二歩打△同金▲２三歩打(参考図1)で一旦▲８六歩とを戻してから▲２二銀打を狙うくらいで２筋が崩壊する。

△３五銀に代えて△２三歩打は▲同角△同金▲同飛成だし、△２二歩打も▲２三歩打で参考図1に合流する。

よって本譜△３五銀で飛車にあてるが、▲２三飛成が陣形差を加味した強手となる。

図2から、△４六銀▲６四歩打△７三金▲２二歩打△２三金▲同　角成△４二玉(図3)

図2で△２三同金は▲同馬で後手玉がいきなり寄るので、あえて取らずに△４六銀と玉頭に迫るが▲６四歩打で陣形を乱してから▲２二歩打で催促する。さすがに▲２一歩成を許すわけにはいかないのでここで△２三金で飛車を取るが▲同角成で後手玉寄り筋となる。

途中▲６四歩打は△同金は▲７三銀打、△６二金は▲７一銀打があるので論外として、△同銀は▲２六龍(参考図2)と銀に当てながら下がっておく。

図3は飛車を渡したが先手陣すぐに攻められる筋はない。一方先手からは▲６三金打や▲５五馬、▲２一歩成と指したい手が多く先手優勢の局面となる。

図0から△５五銀

次に図0から△５五銀の変化を見ていく。

図0から、△５五銀▲７八角△４四銀▲同　銀△同　歩▲２四歩△同　歩▲同　飛△２二歩打(図4)

△５五銀から角を追い払い△４四銀で銀をぶつけてから△４六銀を狙うが、単に▲同銀としてよい。

▲２四歩から先ほどと類似の変化に合流する。

図4から、▲２三歩打△同　金▲同　角成△同　歩▲同　飛成△２二歩打▲２六龍(図5)

△２二歩打には▲２三歩打と合わせ、清算して龍を作れば先手指しやすい展開になる。

図5は角金交換で龍を作れている先手が良い局面だ。

図0から△７三桂

最後に△７三桂と右桂の活用を図る手を見ていく。

図0から、△７三桂▲７五歩△６五歩▲７四歩△同　金▲７二歩打△同　飛▲２四歩(図6)

△７三桂にはすぐさま▲７五歩と桂頭攻めを狙う。▲４六歩を突いた効果で△５五銀と角を追い払う手に▲３八角と引くことができる。

よって△６五歩で止めてくるが構わず▲７四歩～▲７二歩打。と金を作られる訳にはいかないので▲同飛だが、飛車をずらしてから▲２四歩で攻め込む。

尚、△７二同飛に代わって△６一玉でも▲２四歩で良い。飛車の横効きが止まっているため先手にとっては都合が良い。

図6から、△同　歩▲同　銀△２二銀▲２三銀成△同　銀▲同　角成△同　金▲同　飛成△２二歩打▲２八龍(図7)

図6からの進行は同様に角金交換で龍を作って先手優勢の局面となる。

以上より△６三金型に対してはどの変化でも２筋を先行していき馬か龍を作れて先手優勢となる。

おわり