【角頭歩戦法】△5四角打の対応5～△７五歩から△９四角～
【△５四角打の基本図から△７五歩～△９四角】
今回記事では△５四角打～８筋桂頭攻めの基本図から早々に△７五歩を突いて△９四角と下がる変化を見ていきます。
基本図から、△７五歩▲６九飛△９四角▲４六角打(図1)
図1までの進行は前回記事と同様。後手が角を引けば▲４六角打として飛車を狙う。
図1から△７三銀と受けると、▲６五桂△６二金▲７三桂成で△同桂は▲７一銀打、△同金は▲７四銀打で先手優勢。
前回記事同様図1から①△７三桂②△７二金と受ける2通りを見ていく。
図1
【図1からの受け①７三桂】
図1から、△７三桂▲６八銀△７六歩▲６五桂△７二飛▲９六歩△６五桂▲同歩(図2)
今回は△７六歩と突いてくる変化を見る。△７六歩と突かずに△４二玉など持久戦になるなら、～▲９五歩、～▲２二玉、～▲６七銀と先手も形を整えていけばよい。尚、△７二飛に代わって△７二金は後手角の引き場所がなくなるので～▲９五歩と突いていく。
図2から、△７三銀▲９五歩△８三角▲７五桂打△７四角▲６七銀△４四銀▲５六歩(図3)
図2から図3までは一直線の進行となる。すなわち、９一角成を防ぐには△７三銀しかなく、▲９五歩と突けば△８三角しなく、▲７五桂で６三の地点を守るには△７四角しかない。
あとはゆっくり銀を繰り出し、角の逃げ道を確保した図3は次の▲７六銀が受からず、先手有利な局面となる。
【図1からの受け②７二金】
図1から、△７二金▲９六歩△７三桂▲６八銀△４二玉▲６五桂△８一飛▲３六歩△３二玉▲１六歩(図4)
後手が△７二金と上がったら間違っても▲８二角成と飛車を取ってはいけないのは前回記事同様。後手が△７三桂と跳ねてこなければやはり～▲９五歩、～▲２二玉、～▲６七銀と先手も形を整えていく。▲６五桂に対して△同桂▲同歩は先手優勢とまではいかないが左銀を繰り出して互角に戦える。
図4から、△４四銀▲９五歩△４九角成▲同飛△６五桂▲同歩△５四歩▲３七角△１四歩▲６七銀△５三銀(図5)
後手が△４四銀と角を狙いに来たタイミングで▲９五歩と突き仕掛ける。後手△４九角切りに代わって△８三角であれば、▲７九飛と回って７五の歩を狙いに行く。
図5は駒割りとしても陣形としても互角の局面。この後は先手▲１五歩から端を狙らって一局の将棋となる。△９四角と引く変化は指しまわしが難しく、後手が間違えなければ互角の局面になる場合が多そうだ。しかしやはり先手悪くなるような局面はない。
次回は後△７五歩から角を引かない変化を見ていく。
つづく。
