ネット将棋で勝つ角頭歩の研究

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将棋マイナー戦法の研究です。

【角頭歩戦法】対銀冠に対する駒組②~玉頭攻めへの対応~

前回の記事で銀冠の端攻めに対する駒組を見ていきました。

 

syougikakutouhu.hatenablog.com

 

今回記事では銀冠の玉頭位取りについてみていきたいと思います。

 【後手銀冠玉頭位取り】

前回記事図4から、△2五歩▲3八金(図11)

後手が銀冠に組めば先手は右玉の感覚で指します。振り飛車に対して玉頭位取り△2五歩は有効な戦法ですが、美濃に組まず4八玉型であれば怖くありません。

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図11

図11から、△4四銀▲9六歩△9四歩▲5六歩△6四歩▲3七桂△5五歩▲同 歩△6五歩▲同歩△5一飛(図12)

後手先手陣の玉頭5筋から開戦します。

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図12

図12から、▲2九飛△8五歩▲同歩△5五銀▲5六歩打△6六歩打▲5五歩△6七歩成▲同金△8一飛(図13)

後手5筋の銀を交換し、先手の陣形を乱す。▲6七同金の悪型を作らせて△8一飛と回り横から攻める。

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図13

図13から、▲6六角打△8五桂▲8三歩打△7七桂成▲同金△7五歩▲4五桂打△4一桂打▲2六歩△7六歩(図14)

後手8筋の攻めに対し▲6六角打~▲8三歩打として受ける。△同飛であれば▲8三歩打で先手をとりつつ8筋を受けるのが狙い。後手飛車先が止まれば攻めに移る。▲6六角打は▲4五桂打を含めた玉のコビンも睨む手。更に▲2六歩から銀冠の玉頭から攻めていく。

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図14

図14から、▲同金△7一飛▲3三桂成△同桂▲7七歩打△5六歩打▲同銀△4四桂打 ▲4七銀△5六歩打(図15)

後手8筋突破困難とみて7筋に飛車を転換。更に△5六歩打~△4四桂打 で5六に拠点を作る。先手玉が4八にいるため多少無理攻めでも間違えれば寄ってしまう。

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図15

図15より、▲2五歩△5七銀打▲同角△3六桂▲同銀△5七歩成▲同 玉△5六歩打(図16)

先手の▲2四歩が間に合う前に後手は5六歩の拠点を活かし攻めを繋ぐ。先手陣は危うい形だがやはり玉が広く、下段飛車が効いており角2枚だけでは寄せるのは厳しい。

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図16

▲同玉△5八角打▲6七銀打△3六角成▲4八桂打△9三角打▲6六桂打(図17)

後手打つなら△5八角打を狙って図15から攻めを続けているが▲6七銀打で受けておく。勿論これを受けなければ△7六角成~△7六飛車成の一間龍ですぐに寄ってしまう。▲4八桂打~▲6六桂打と後手の角を抑えて後手は攻めが切れてしまう。

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図17

図17は3六の馬を逃げる一手だが逃げれば先手玉は一気に安全になる。この後は2五歩を使って玉頭からゆっくり攻めていけば先手が勝つ将棋。

 

銀冠からの玉頭位取り、玉頭攻めは振り飛車にとって脅威だがそれは美濃に組むからである。4七銀-3八金-4八玉型で右玉のように指せば端攻めも玉頭攻めは脅威ではなくなる。

 

おわり