【角頭歩戦法】角交換四間飛車との比較③
～角頭歩後手8筋歩突きの返し技～
前回の続きから
syougikakutouhu.hatenablog.com
前回図2から▲6五歩突きが成立することがわかりました。
今回は前回図2から先手角頭歩側が仕掛けず、▲9五歩で手待ちしたとします。(図9)
図9 先手角頭歩例8
後手居飛車側が△8五歩突きからの仕掛けが成立するか考察します。
△8五歩▲同歩△同桂▲8九飛△8四歩▲8五桂△同歩(図10)
△8四歩では△7七桂とすれば▲8一飛成で龍を作りながら飛車、金を取られてしまいますので△8四歩の一手。飛車先が重くなります。
図10 先手角頭歩例9
▲4六桂打△6三銀▲6五歩△同歩▲3六角打△4四桂打(図11)
△同歩に代わって△8六歩であれば▲6四歩△同銀▲8三歩△同飛▲6一角打。
図11 先手角頭歩例10
▲4五角△5六桂▲6四歩打△4四歩▲3六角△5四銀(図12)
▲4五角は▲6三角成～▲7二銀打も有力だが、▲6四歩打を楽しみにとっておく。
図12 先手角頭歩例11
▲同桂△3五歩▲2五角△5四歩▲5二角成△4三銀打(図13)
後手にとって飛車金をにらむ先手の角を追い払いたい局面。
図13 先手角頭歩例12
▲7四馬△7七歩打▲同金△4八桂成▲同金△5五角打(図14)
△4八桂成を△6八桂成としても先手陣のバランスが良く、攻めるのが難しい。
図14 先手角頭歩例13
▲4六歩△7七角成▲6三歩成△同金▲同馬△8二飛▲8三歩打△4二飛▲5三銀打(図15)
図15 先手角頭歩例14
図15では△9二飛と逃げるよりないが▲8五飛と走って先手飛車は働き、後手飛車は封じ込められ先手やや優勢の局面。
図9からの△8五歩突きにも先手十分耐えています。
局面を振り返ると以下2点がわかります。
①図9の△8五歩突きに先手の桂馬が効いてること。
②図10の△8五同歩が先手陣から遠いため、8筋の脅威が小さくなっていること。
やはり上記2点は角交換四間飛車の陣形にない、先手角頭歩陣形の強みと言えるでしょう。
角交換四間飛車と角頭歩の比較は以上で終わりたいと思います。
次は角頭歩の序盤駒組について研究していきます。
おわり
👆のブログで相手が角道を開けてこない後手番振り飛車戦法も研究しています。ぜひ興味があればご覧ください。
