【△３二銀戦法】パックマンの変化④▲５三角成～▲４二馬
今回記事では△３二銀戦法パックマンの基本図から、▲５三角成～▲４二馬の変化を見ていく。
基本図から、▲５三角成△３四歩▲４二馬△同 玉▲８八銀△９五角打▲８六飛打△４三銀▲９六歩△８六角▲同 歩△６二銀(図1)
今回は先手▲４二馬で飛車を取る変化を見ていく。△同玉に△９九角成が残っているので▲８八銀の一手に△９五角打で王手をかける。玉が逃げたり▲６八金は△８八角成だし、▲７七銀は△同角成▲同桂△同角成で馬を作って香車も拾えるので銀桂香と角の3枚換えになり後手優勢となる。
よって△９五角打には▲７七飛又は▲８六飛打と受けるしかない。
▲８六飛打にすぐに取る必要がないので一回△４三銀と上がってから、催促の▲９六歩で飛車角交換する。
▲８六飛打に代わって▲７七飛打は飛車が使いづらく、本譜と違って飛車角交換せずに角を引いて雁木構えて指すようになる。
図1から、▲７八金△３二金▲２五歩△５三銀▲５八玉△５四銀▲４八銀△４四角▲３六歩△４五銀▲３七銀△５五角(図2)
後手は雁木に囲っていくが、先手が角を持っているため右金はすぐには動かさない方が無難。右銀を繰り出して△５五角で飛車のコビンを狙う。
一方で先手も後手飛車を持っているため中住まいに構えていき、右銀を繰り出す。
図2から、▲７七角打△同角成▲同 銀△６四角打▲２四歩△同 歩▲同 飛△２三歩打▲２六飛△９四歩(図3)
▲７七角打には△同角成の一手だが、続けて△６四角打で飛車のコビンを狙う。先手飛車先交換から▲２六飛で浮き飛車に構えて３六の地点を守る。
図3から、▲６八玉△５四銀▲４六銀△７四歩▲３七桂△７三桂▲６六歩△９五歩▲同 歩△８四歩(図4)
図3からはお互い駒組が続く。後手△５四銀で銀を引きつけ、△７四歩～△７三桂で右桂の活用を図る。先手も▲４六銀～▲３七桂と仕掛けの準備を整え、▲６六歩から角を圧迫していく。次に▲６五歩まで突かれると角の働きが悪くなるため、このタイミングで端から仕掛けていく。
最後△８四歩は▲８三角と打たれる空間を作り、悪手に見えるがこの手の意味は後述する。
図4から、▲８三角打△６二金▲７四角成△８五歩▲同 歩△９五香▲同 香△９九飛打▲８八銀△９五飛成(図5)
先手当然▲８三角打から金にあてつつ馬を作るが、△８五歩で▲同歩と取らせてから△９五香～△９九飛車打で龍を作っていく。
図3の最後で△８四歩に代わって△９五香は、▲同香△９九飛打▲７九玉△９五飛成▲９六歩打△９二龍(参考図1)で、龍は作れているが自陣に押し戻され、その後の手がない。
一方で図5は角道も通り、いざとなれば▲８五龍で龍と馬の交換に持ち込める。
図5は後手△８六香打や△８五桂で攻めの手もあり、また後手陣は金銀が玉の近くにまとまっているが先手陣は若干金銀がバラバラとなり、先手がやや指しやすい局面になる。
以上よりパックマン基本図から▲５三角成～▲４二馬と飛車を取る変化は、△９五角打から飛車角交換して、先手雁木模様に組んで先手有利に指せることが分かった。
おわり
