ネット将棋で勝つ角頭歩の研究

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将棋マイナー戦法の研究です。

【角頭歩戦法】△3四歩に対する端攻め奇襲

今回は久しぶりに角頭歩戦法の記事を書きたいと思います。

角頭歩戦法で相手が角道を止めた時の奇襲戦法を紹介します。

初手から▲7六歩△3四歩▲8六歩△4四歩▲6六角△4二銀▲9六歩△8四歩▲8八飛△9四歩▲6八銀△6二銀▲4八玉△7四歩▲7七桂△7三桂(図1)

相手が△4四歩と角道を止めた場合は▲6六角と上がる。相手が△8四歩と突きいびしゃ宣言を受けて▲8八飛と向かい飛車に構える。お互い端歩を突き合い、桂馬を跳ね、ごく普通の進行で図1。ここまで後手は何の疑問もなく駒組を進めるが、実はこのたったの16手で後手潰れている。

図1

図1から、▲9五歩△同 歩▲8五歩△同 桂▲同 桂△同 歩▲9五香△9四歩打▲同 香△同 香▲9三角成(図2)

居飛車の桂馬が跳ねてしまうと端が薄くなり、▲9五歩~▲8五歩~▲9五香で角成が受からなくなる。図2は馬を作り、飛車に当ててはっきりと先手優勢の局面。もう少しだけ進めていく。

途中▲8五歩を△同桂もあるが、それは後述する。

図2

図2から、△4五歩▲8三歩打△9二飛▲同 馬△8八角成▲8二歩成△4六歩▲同 歩△3五桂打▲5八金(図3)

後手も△4五歩から飛車を狙うが構わず▲8三歩打で飛車取りに当てる。取られる飛車ならと△9二飛で馬の位置をずらしてから△8八角成と後手も飛車を取る。しかし▲8二歩成のと金の存在が大きい。後手は△4六歩~△3五桂打位しかないが▲5八金と上がった形が鉄壁となる。

図3

図3は次に▲8三馬~▲7二とで後手陣は崩壊し、先手陣は手がつかなく、はっきりと優勢になっている。

 

次に図1からの変化で▲8五歩を△同桂に代わって△同歩(図4)でとる変化を見る。

図4

図4から、▲同 桂△同 桂▲9五香△同 香▲8三歩打△同 飛▲8四歩打△9三飛▲8五飛△7二金▲8三歩成△同飛▲同飛△同金▲8一飛(図5)

図4で▲9五香△同香▲9三角成は△8一飛でうまくいかない。▲8二歩打は△9一飛だし、▲8三歩は△7二金で受かる。先手飛車が走れないため先手が悪くなる。

また、途中▲8三歩打に代わって▲9三馬は△8一香打と底香を打たれてうまくいかない。

よって後手が▲同歩(図4)の変化は▲8三歩打~▲8四歩打で飛車の効きを止めてから▲8五飛と走る。

△7二金で受けてきても、▲8三歩成で飛車を捌いてから▲8一飛打で後手優勢となる。

図5

図5は△7一桂打くらいだが、▲8四桂で△7三金と寄れば▲9二桂成で成桂を寄せていけば勝てる。

後手飛車を降ろしてもやはり▲5八金で先手陣は鉄壁となる。

 

おわり