【角頭歩戦法】後手から角交換～対居飛車角打ち～

今回記事から先手角頭歩戦法に対して後手から角交換してきた場合を見ていきます。

【角頭歩に対して後手から角交換】

初手から、▲７六歩△３四歩▲８六歩△８八角成▲同銀(テーマ図)

後手角頭歩戦法の▲８六歩を見た瞬間に角交換を仕掛けます。これに対し先手は▲同銀ととってテーマ図。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210424134604p:plain — テーマ図

テーマ図から後手の主な選択肢は以下3つです。

①△８四歩として角交換型居飛車

②△４二飛として角交換四間飛車

③△６五角打として筋違い角

今回記事は①の後手から角交換し、居飛車に組んできたときの対応を見ていきます。

【後手から角交換～対居飛車角打ちの対応～】

テーマ図から、△８四歩▲７七銀△４二玉▲８八飛△４五角打▲３六角打(図1)

先手先ずは▲７八銀と上がる。△４二玉に代わって△８五歩は▲同歩△同飛▲８四歩打△８二歩打▲８八飛で後手は結局交換した歩を打つことになり手損に終わる。

先手▲８八飛とダイレクト向かい飛車とするがここで後手△４五角打ちの変化を見ていく。代わって△７二銀、△３二玉などの持久戦の変化は次の記事で見ていく。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210424145103p:plain — 図1

図1から、△同角▲同歩△４五角打▲６八金△３六角▲３八銀△３二玉▲６六銀△４二銀▲４八玉(図2)

△同角に代わって△６七角成は▲５八金で馬を捕獲できる。再度△４五角打に代わって△３二玉などであれば、▲３六歩を活かして高美濃囲いを目指していけば後手の角打ちは手損で終わることになる。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210424145926p:plain — 図2

図2から、△３三銀▲３七玉△５四角▲７七金△４四歩▲５五銀△４三角▲２六角打△５二金▲４四銀(図3)

先手は囲いを進めながら手順に後手角の歩成を防ぎ、▲３七玉で角を追い払っていく。次に左銀を繰り出し、後手角を圧迫していく。後手当然角銀交換するわけにはいかないので△４四歩で逃げ道を作るが▲２六角打から一歩損を取り返せる。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210424153650p:plain — 図3

図3から、△同銀▲同角△３三桂▲６六角△６四歩▲５六歩△６五角▲２八玉△５六角▲８五歩△同歩▲８四歩打(図4)

先手一歩損を取り返し一度▲６六角と引く。▲５六歩に代わって▲４四銀打もあるが今回はあえて▲５六歩を見ていく。後手△６五角として５六の歩を取りに来るが構わず▲８五歩～▲８四歩と仕掛けていく。図4は先手2歩損で玉のコビンが開いてるが後手筋違い角で先手美濃に囲っており、強い戦いを仕掛けられる。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210424153922p:plain — 図4

図4から、△７四角▲７五歩△６三角▲７四歩△同角▲８三銀打△同角▲同歩成△同飛▲７六金(図5)

先手に▲８五飛と走られては後手一気に悪くなるので△７四角と８五の歩を守る。▲７五歩に代わって▲８三銀でも良いが先手左金が遊ぶことになる。７筋の歩を切って金を繰り出せるようにしていくのが良い。

f:id:TOFUtoLEFTBALL:20210424160934p:plain — 図5

図5から、△６五銀打▲同金△同歩▲３九角△７四銀打▲４四銀打△４三歩打▲３三銀成△同玉▲６六歩(図6)

後手は次の▲８五金を許すわけにはいかないので△６五銀打の一手。金銀交換だが遊びかけていた金が捌けたので先手としては満足。△７四銀打と８五の歩を守らなければ▲７七桂～▲８五飛を狙って更に遊び駒を活用していけばよい。先手▲４四銀打～▲３三銀と銀桂交換で損だが後手玉を吊り上げて危ない形にする。最後▲６六歩を△同歩であれば▲同角△４四銀打▲４五桂打△３二玉▲３三角打となる。