【角換わり筋違い角】狙い①～向かい飛車で８筋逆襲～
前回記事は角換わり筋違い角の導入(基本図)を紹介しました。
今回記事から角換わり筋違い角の大まかな狙い筋を紹介します。
狙い筋は大きく以下4つです。
①向かい飛車で８筋逆襲
②飛車先交換から△３五角打ちの対応
③飛車先交換から端攻め
④速攻UFO棒銀
今回記事では①向かい飛車で飛車先逆襲、について紹介します。
①向かい飛車で８筋逆襲
基本図から、△６二銀▲３四角△５二金▲５六角△３二金(図1)
基本図から後手は当然６三の地点を防ぎます。この時、防ぎ方は様々ですが居飛車党なら△６二銀と、右銀の進出を図りながら守るのが自然です。
図1まで後手の受け方に一切疑問は感じないでしょう。従来の筋違い角と同じような受け方ですし、初見ならこのように受けてくる方が多いです。
しかしこの時点で先手に狙い筋が発生しています。
図1から、▲８八飛！！！(図2)
この飛車回りで後手図1までの駒組を後悔することになります。
いやいや、△２七角打って馬つくれるじゃん(笑)
って方もいるかもしれません。
強い方なら図2で８筋受からない形になっていることにお気づきと思います。
図2から、△２七角打▲８六歩！△同 歩▲８三歩打！！△７二飛▲８六飛！！！△７一銀(図3)
図2から後手△２七角打であれば先手構わず▲８六歩から８筋逆襲します。
ちなみに△２七角打でなくても、大抵の手であれば▲８六歩と突けます。
※唯一例外として△７四歩(後手最善手)としてきたら突けませんが、その変化は後の記事で研究します。
▲８六歩に△５四角成などなら、▲８五歩と取り込んでやはり８筋が受かりません。
よって△同歩と取るよりありませんが、▲８三歩打～▲８六飛と走られてやはり次の▲８二歩成を見て後手苦しい展開です。
図3から、△７一銀▲８二歩成！△同 飛▲８四歩打！！△６二飛▲８三歩成！！！(図4)
図3から、後手は▲８二歩成を受けるため、上がった銀を△７一銀と下げてきます。
しかし、▲８二歩成捨て～▲８四歩打～▲８三歩成が好手。気持ちよく攻め続けてと金を作ることに成功しています。
図4から、△８二歩打であれば▲９二と△同香▲同角成で先手優勢。
図4から、△６四歩で角道を通して守りに利かせてくれば▲７五歩～▲８四と～▲７四歩から７筋を絡めて攻めればやはり後手苦しい展開となります。
従来の筋違い角にも角を引いて８筋を狙う筋は有ります。
しかし従来の筋違い角は先手側から８筋を伸ばしていくので手数がかかっていました。
対して角換わり筋違い角は後手から８筋を伸ばしているので手数がかからず速攻で仕掛けられるのが強みです。
一見△２七角打があり、隙があるように見えますが、
角を打たれたところで△５四角成など活用の暇がなく、逆に悪手となっていることが図4から読み取れます。
今回の記事では８筋逆襲の狙い筋について、簡単にご紹介しました。
類似の詳しい変化については後の記事で研究していきたいと思います。
おわり
