【無理矢理向かい飛車】横歩取りの変化②
今回の記事では前々回の記事図3から、▲３八金と上がった時の変化を見ていく。
対して後手は△３四銀と上がる(基本図)
基本図から、▲２七歩打△２四飛▲９六歩△９四歩▲７六歩△４二金▲７五歩△６二玉▲２八銀△８二銀(図1)
基本図から▲同飛は△２九飛成で龍を作れて後手が良い。よって先手は▲２七歩打で飛車先を止めてくる。後手は△２四飛として銀にひもを付けつつ浮き飛車に構える。
先手の▲７六歩に対し、例えば△６二玉などは▲３三角成△同桂▲１五角打で後手が悪くなるため、△４二金として桂馬を支える。
先手は２筋に戻るのは分が悪いため▲７五歩としてひねり飛車を狙う。後手は金無双を視野に入れ△８二銀と上がっておく。
途中▲７五歩に代わって▲３三角成は
△同桂▲７八銀△１四歩(▲１五角打対策)▲６八玉△４五銀▲６六飛△６二玉▲７七銀△４四角打(参考図1)
参考図1は▲６五飛の一手だが、飛車が使えず後手が良くなる。後手はゆっくり囲い、△７四歩～△７三桂と飛車を捕まえて有利な局面。
図1から、▲５八玉△７二玉▲２六飛△２五銀▲７六飛△８八角成▲同 銀△３三桂▲７七銀△１四歩▲６八玉△５二金(図2)
先手からの角交換は△同桂で歓迎である。先手陣に角を打つ隙は無い。
しかし飛車を持たれれば後手陣一気に崩壊する。後手が▲２六飛～▲７六飛とするのは、飛車交換できない後手の左銀を中央から遠ざける工夫となる。
▲６八玉に代わって▲４八玉は△５四角打～△２六歩打で２筋から破れる。この局面で先手は玉を右に囲うのは危険となる。
図2から、▲７八玉△１五歩▲６八金△８四歩▲５六飛△３四銀▲３六飛△６二金▲８六飛△４五銀(図3)
先手は７筋に飛車を回ったが飛車だけでは具体的な攻めがない。▲６六銀と繰り出しても先手銀冠にして受けられてしまう。
図3は先手指す手がないが、後手は銀冠に組み替え、左銀を中央に寄せていけば自然と形が良くなっていく。
この局面で先手は飛車交換できず、▲３九銀は△４九角打があり、▲６六銀と繰り出しても後手陣は攻め込めないうえ守りの銀がなくなってしまい、まさに八方塞がりとなっている。
先手は横歩を取った後▲３二金としてひねり飛車に構えるも作戦負けの局面となってしまう。
次回は▲３二金に代わって▲２六飛と早めに２筋に戻ってきたときの対応を見ていく。
つづく。
